【田井】3歳馬の成長見抜き今秋勝ち組に

2021年10月14日 10:00

 木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週は毎日王冠を本紙が誇る“馬体派”田井秀一記者がゲット。単勝1番人気ではあったが、1着の3歳馬シュネルマイスターに確信の◎を打った。夏を越した3歳馬の成長度合いを読み解くための本紙競馬面の活用法も伝授。この秋、勝ち組に回るための秘けつを公開!

 毎日王冠は力が抜けた2強の二者択一が全て。机上の計算なら前走直接対決で勝ち、なおかつ重量差が有利になるダノンキングリー。だが、ちゅうちょなくシュネルマイスターに◎を打った。根拠は馬柱には反映されない“成長分”。レース当日の競馬カラー面の予想を担当したが、これを伝えられていたのならば“馬体派”記者の本懐だ。

 秋競馬は、夏休み明けの3歳馬の成長を正確に見抜けるかが予想の命運を握る。G1シリーズは、ぜひ平日のスポニチ紙面をうまく活用してもらいたい。火曜付は“達眼”鈴木康弘元調教師による馬体診断。馬体写真に丁寧な解説がつく。手元にスマホやPCがあれば、弊社のウェブサイト「スポニチアネックス」で過去の馬体診断の記事を開いて比較すれば、なお見やすい。筋肉の進化、背丈や胸囲の変化を実感できる。

 木曜付は追い切りの詳報。調教の狙いや陣営のトーンが少しでも伝われば、と現場記者が汗を流して集めた情報を詰め込む。個人的には「成長」や「一変」といった言葉は軽々しく使わないように心がけている。本当に成長している時にちゃんと伝えたいからだ。そして、週末の紙面では記者の予想に注目。△1つの押し引きまで魂を込めている(つもり)。予想への熱量は紙からでも伝わると信じているので、1レースたりとも手を抜くことはない。

 さて、話は戻って◎シュネルマイスターの成長は著しかった。日曜付の再掲にはなるが、春のずんぐり体形から背が伸びてモデルのようなスラッとした体形に変化。父譲りのスピードに爆発的な瞬発力が加わった今なら、古馬を含めてもマイル王者に一番近い存在ではないだろうか。上積みを残しての仕上げであの勝ち方なら、本番での走りが楽しみでならない。

 3歳馬の成長を読み解く重要性を長々と書いたが、阪神メインの京都大賞典は8歳のダービー馬マカヒキが復活V。7歳◎キセキの頑張りに声が出たが、マカヒキが馬群を割って伸びてきた時にはもっと声が出た。馬券が外れても“いいものを見たな”と思えるレースがあるのも競馬の魅力だ。

 手前味噌だが、10月に入って開催4日連続で重賞を的中。秋華賞も外れる気がしない(今のところ)。今週末もご期待ください。(田井 秀一)

特集

この記者のコラム

他の記者のコラム