【万里絵】素直に三強上位独占!配当も感動もゲット

2021年11月4日 10:00

 木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週は何といっても天皇賞・秋。3強ワンツースリーで決まり、3連単は2040円だったが、ここをきっちり当てることに意味がある。武本万里絵記者は大振りすることなく、信念の◎エフフォーリアで歴史的一戦を仕留めた。レース後はもらい泣きしそうになり、配当も感動ももらった。

 いいレースだったなあ。レースから数日が経過した今も余韻に浸っている。◎のエフフォーリアが勝ったうれしさもあるが、ゴール前での3強対決は見応え十分だった。強い馬たちが強いレースをする。競馬の大きな魅力だ。「3強対決は意外に3強で決まらないんだよ」という先輩がいた。うーん…。昨年のジャパンCもアーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトの3冠馬3強対決と言われ、3頭上位独占で決まったのに…。自分は素直に今回も人気上位3頭で決まるとみて、3連系の馬券は3頭で組み立てた。馬券的にきっちり決められたことも、いい余韻につながっているのかもしれない。
 ◎エフフォーリアの理由も説明したい。悩むことなく、あっさりと決まった。まずは横山武の勢いだ。今年、皐月賞(エフフォーリア)、菊花賞(タイトルホルダー)、そして天皇賞でG13勝を挙げた22歳。とにかく思い切りがいい。「思いつき」の「思い切り」はよろしくないが、彼の場合は考え抜いて作戦を実行できる胆力と技術がある。前週の菊花賞を勝ったことで、いい意味で肩の力も抜けているはずと読んだ。
 重量56キロも大きいと思った。3強はゴール前、絶対に差のない叩き合いになるはず。そこでコントレイルから2キロ“もらえる”のは大きい。エフフォーリア自身の強さも評価した。無敗で皐月賞を制覇。3馬身後方の2着タイトルホルダーが菊花賞で5馬身差Vなのだから、世代最上位であることは明らかだ。
 ダービー2着の直後、美浦で鹿戸師から聞いた言葉が忘れられない。「天皇賞・秋と有馬記念が目標。G1は2つとも勝ちたい」。すぐに目標を切り替え、陣営一丸で前を向いていた。あの時の鹿戸先生の力強いまなざしは強く心に残った。
 追い切り後の横山武のコメントも良かった。「稽古、競馬とずっと乗せてもらってきて、調教は今までで一番良かった。パワーも全体的に一段と成長。改めていい馬だなと思った」。先日、引退した松坂大輔投手ではないが、エフフォーリア◎が自信から確信に変わった瞬間だった。
 横山武のゴール後の力強いガッツポーズ。何だか父にそっくりだなあ。涙を流しているようだけどゴーグルで見えないなあ…などと思いながら見ていたら、思わずこちらも、もらい泣きしそうになった。
 自慢できるような高額的中ではないし、オッズも安いので少額しか購入しなかったが、もらった感動は大きかった。こういうレースをきっちり当てると気分がいい。今週も頑張ろう。気持ちの糧になった。 (武本 万里絵)

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