ロードカナロア産駒 距離別コンプへ快走

2022年1月26日 05:30

 23日のAJC杯は単勝3番人気のキングオブコージが鮮やかに差し切り、20年目黒記念以来の勝利で完全復活をアピールした。ロードカナロア産駒としては中山金杯のレッドガランに続く本年グレード2勝目。15日の愛知杯では父系祖父キングカメハメハがルビーカサブランカで15年連続のグレード勝ちを収めており、キングマンボ系というくくりでは先週の当欄で取り上げた京成杯のエイシンフラッシュ産駒オニャンコポンと合わせて月間グレード4勝となる。厳寒期に強い“冬血統”の面目躍如といえるだろう。

 ちなみに2200メートルのグレード勝ちはロードカナロア産駒で初めて。これで父は1000メートル、1200メートル、1400メートル、1600メートル、1800メートル、2000メートル、2200メートル、2400メートル、2500メートルと恒常的にJRA芝平地重賞が行われる3000メートル未満の距離全てで勝ち馬を出したこととなった。サンデーサイレンスも果たせなかった「距離別芝重賞完全制覇」に現在、最も近いのは1000メートルと3400メートルを残すのみのディープインパクトだが、ロードカナロアはまだ産駒デビュー6年目。驚くべき攻略ペースである。

 キングオブコージはG1・4勝を挙げた20年の世界チャンピオン、ガイヤースのいとこにあたる。“サンデーサイレンス・フリー”という点でも希少価値の高い血統。今後の進路が注目されるが、春の天皇賞路線で父のテリトリーをさらに拡大する可能性は十分にある。(サラブレッド血統センター)

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