【小林】本命迷わずタイトルホルダー 上半期最後のGⅠ仕留めた!

2022年6月30日 10:00

 ▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。宝塚記念の馬単3420円をきっちりと当て、大阪本社予想の面目を施した小林篤尚記者の登場だ。「自分の目で見て強いと思った馬を信じる」と理由は明確。流れも天候も味方につけ、上半期最後のG1を仕留めた。

 そういう時代になったか。長く馬券を買っていても、生でレースを見たことが一度もない。そんな話を聞いた。投票も“観戦”もパソコンやスマホがあれば事足りる。機械の中で完結してしまうのは何だか寂しい気もするが…。前置きが長くなった。タイトルホルダーに本命を打てたのは至ってシンプル。「見ていたから」だ。

 大阪杯も天皇賞・春も当日は競馬場勤務。前走、天皇賞・春のタイトルホルダーは桁違いに強かった。芝のG1で7馬身差の圧勝なんて、道悪にでもならなければ見ることができない。そのインパクトがあまりにあまりにも大きかった。大阪杯との比較で、メンバーレベルにこそ疑問符はついたが本命に迷うことはなかった。

 展開の読みもハマった。パンサラッサのスタートが良くなく、序盤はタイトルホルダーがハナへ。1コーナーでパンサラッサが主張して引く形に。逃げる可能性もあったアフリカンゴールドだが、そこまで競りかけないとみていた。予想原稿には<離れた2番手確保なら、実質逃げているような感覚か>と書いた。パンサラッサは思ったほど引き離さなかったが、タイトルホルダーは単独の2番手を取れた。気持ち良く運んでいた。速い流れでも大丈夫。逃げなくても大丈夫。阪神競馬場の6階記者席から、そう念じていた。直線に入って先頭に立った時は大丈夫だろうと思った。

 もう一つ、スパイスとなったのが天気だ。道悪の心配がなくなった。本紙では今春、G1企画「展開王」でレースの流れを深掘りしてきた。このレースは過去10年で良馬場が6回。24日付の当コーナーは良馬場に設定した上で<過去10年の良馬場施行時の5回の優勝馬は「最終4コーナーで2~4番手」にいた>と記した。先行〉差し。そんなロジックが出来上がった。

 京都競馬場が改修工事中のため、本来の4週目ではなく2週目での開催だった。馬場はいい。前日土曜の芝は時計が速く、1枠の馬がバンバン好走した。8枠が強いレース傾向への不安も消えた。内でも大丈夫。さらに自信が湧いた。タイトルホルダーの持ち味を存分に生かせる舞台だった。

 開催中の函館に加え、今週から開幕する福島と小倉でも「当日現金発売入場券」が買える。もう普段通りに競馬場へ足を運ぶことができる。新馬戦も真っ盛り。ぜひライブ観戦でビビッと心に響く馬を探しに出掛けてみませんか。 (小林 篤尚)

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