【浜田】宝塚記念2着の10番人気に△ そのプロセスを解説
2023年6月29日 10:00 ▼木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを振り返る。今週は宝塚記念の3連単を◎△▲で仕留めた浜田公人記者が登場。断然人気イクイノックス◎から10番人気の伏兵スルーセブンシーズに△が届いたプロセスとは?
まずは◎イクイノックスに触れておこう。25日付「匠の視点」で池江泰郎氏が「超のつくスーパーホース。海外遠征後がどうとか、関西遠征が初だと問題視するのは重箱の隅をつつくようなもの」と評していたが全くの同感。東京2000メートル→中山2500メートル→メイダン2410メートルでG13連勝。加えてデビューから7戦、全て異なる設定のコースを走って【5・2・0・0】のパーフェクト連対。普通の状態で出てくれば、コース替わりでパフォーマンスを落とすとは考えにくい。今年一番の自信の◎だった。
焦点は相手探し。阪神芝は開催終盤でも時計が速く、瞬発力が問われる状態。決め手勝負に対応できる馬を中心にセレクトした。スルーセブンシーズに△を回したのは、前走・中山牝馬Sで見せた切れ味に、ひと皮むけた印象を受けたから。各馬が3F34秒台の上がりで伸びあぐねる中、唯一33秒台(33秒8)でスパッと差し切った。それまでの“ジリ脚”イメージを払拭。父ドリームジャーニーの現役ハイライトは宝塚→有馬記念と春秋GPを連覇した5歳時。娘も5歳を迎えて本格化ムード。加えて、鞍上がGP男の池添というのも魅力だった。後輩の鈴木悠記者が函館で直撃。「いい話をたくさんしてくれましたよ」との報告も後押ししてくれた。
結果は想像のナナメ上を行く追い込み決着。スタートでつまずいたイクイノックスだが、慌てず騒がず、この馬なら届く。ルメールの愛馬を信じ切った大外一気には感服。そして池添はさらにその後ろ。腹をくくった最後方から。直線で進路を切り替えるロスがありながらの首差2着。実に見事なしびれる騎乗だった。神騎乗の名手2人に続く3着だった▲ジャスティンパレスの鮫島駿は、悔しいだろうが大きな経験になったと思う。
配当は安かったが、とりあえず上半期を的中で締めくくれてよかった。これで気持ちよく夏競馬を楽しめる。 (浜田 公人)
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