イクイノックス産駒でレーティング「140」超えの可能性も

2024年1月31日 05:30

 23年のワールドベストレースホースランキングが23日、IFHA(国際競馬統括機関連盟)から発表された。最大の焦点だった首位イクイノックスの年間確定レーティングは、暫定値から1ポイント加点された135。現行システムが確立された04年以降では、同じ“世界チャンピオン”の14年ジャスタウェイの130を大幅に更新し、「国際クラシフィケーション」当時の99年エルコンドルパサーの134も上回る日本調教馬史上最高レーティングとなった。頂点が高くなれば裾野が広がるのは当然で、115以上が対象の世界ランキングには過去最多の56頭の日本調教馬が名を連ねている。

 ちなみにイクイノックスの血統表は、父キタサンブラックとその父母(ブラックタイド、シュガーハート)、母シャトーブランシュとその父母(キングヘイロー、ブランシェリー)まで日本産。日本の馬産とそれにリンクする日本の競馬が世界最高水準に達した証明という意味でも感慨深い。

 キタサンブラックの最高レーティングは17年の124。ブラックタイドは04年の108がキャリアハイで、世界ランキングには遠く及ばなかった。レーティングの推移に示されたサイヤーラインの“拡大生産力”は驚くべきものといえる。今回、距離区分Lの世界的ベンチマークとなったイクイノックスが近い将来、種牡馬として「140」(12年フランケル=芝、22年フライトライン=ダート)の21世紀スタンダードを書き換える可能性も十分にあるだろう。
 (サラブレッド血統センター)

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