種付け数キズナ1位コントレイル2位 ディープ系世代交代理想的サイクル

2024年9月4日 05:30

 秋競馬の開幕を前に国内最大の種牡馬基地、社台スタリオンステーションの2024年シーズン種付け頭数が公開された。

 交配数最多の種付けキングは218頭のキズナ。現在、総合リーディングで2位ロードカナロアとの差を3億円近くまで広げ、先週末は第6世代のマジックサンズが札幌2歳Sを制し、2歳リーディングでもエピファネイアに次ぐ2位に浮上。父ディープインパクト以来となる“種牡馬2冠”も射程圏に入っている。父子2代の3冠馬コントレイルが2位の205頭で、「種牡馬の父」ディープインパクトのワンツー。122頭のダノンキングリーを含めた“三本の矢”によって、ディープインパクト系の世代交代は理想的なサイクルで進行しているようだ。

 種付料×交配頭数の“種付けリーディングサイヤー”は、国内最高価格の2000万円で供用されたイクイノックス。203頭の交配牝馬を集め、おそらくルーキーサイヤーの国内記録となる40億6000万円を稼ぎ出した。同じく種付料2000万円のキタサンブラックは191頭で、こちらは父子で1、2位を独占している。キタサンブラックの父は周知の通り、ディープインパクトの全兄ブラックタイド。23歳の今年も現役種牡馬としてサンデーサイレンス後継のアンカーを務めた同馬は、全弟とは全く異なるプロセスで骨太のサイアーラインを築き上げている。

 前年比750%アップの種付料1500万円で注目されたスワーヴリチャードは、種付け頭数も60頭増の150頭。同じく1500万円のエピファネイアの131頭を上回った。エピファネイアは202頭に種付けした後継エフフォーリアと競合する部分もあったかもしれない。スワーヴリチャードと同じハーツクライ後継サリオスも人気が高く、種付け頭数ではエフフォーリアに次ぐ第5位の196頭を記録した。 (サラブレッド血統センター)

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