【鈴木悠貴】人気上位馬“総崩れ”難解レース 的中の鍵は極端な追い込み利かない特殊な馬場
2024年11月21日 10:00 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中へのプロセスを振り返る。マイルCSは1番人気ブレイディヴェーグ4着、2番人気ナミュール17着、3番人気チャリン5着と人気上位馬がそろって馬券外。この難解なレースを的中したのは東京本社の鈴木悠貴だ。馬場傾向をしっかり読み切って、7番人気◎エルトンバローズと△ソウルラッシュの馬連3000円をゲットした。
的中のヒントは前週に行われたエリザベス女王杯。内有利傾向の強いレースだが、今年は6枠11番スタニングローズ、8枠16番ラヴェル、外枠2頭のワンツーだった。荒れた内は伸びず、極端な追い込みは利かない特殊な馬場であることは明白。距離ロスがあろうとも、馬場のいい外めを好位~中団で運べる馬にチャンスがあると確信した。
外めの枠を見ると、チャリン、ソウルラッシュ、セリフォスと後方から運ぶ馬が多数。ベストポジションを取れそうなのは過去14戦中9戦で、スタート、行き脚ともに申し分ない大外17番に入った◎エルトンバローズだけだった。
“早熟”を疑われ、不当に人気を落としていたことも買い材料だった。エルトンバローズは3歳時にラジオNIKKEI賞、毎日王冠を連勝。勢いそのまま昨年の当レースで4着に好走したが、その後は1年以上勝ち星なし。だが、近走のレース内容を改めて振り返ると、衰えていないことは明らかだった。
2月中山記念(7着)は特殊な雨馬場、4月香港チャンピオンズマイル(8着)は初の海外、6月安田記念(8着)は直線スムーズにさばけず、と今年前半3戦の敗因は明確。夏以降の2戦は中京記念で59キロ、毎日王冠で58キロと共にメンバー中最も重い重量を背負って3着と、復調気配は明らかだった。
先に突き抜けてしまった△ソウルラッシュには及ばなかったが、中団からしぶとく末脚を伸ばし、4頭が並んだ接戦の2着争いを制してくれたことで、馬連としてはおいしい30倍の馬券をゲット。まず馬場、展開などからレースの質を見極める。その上で、分析したレースの質にマッチしそうな隠れた実力馬を探す。穴予想の“基本”がうまくハマったレースだった。 (鈴木 悠貴)
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