【有馬記念】父キンカメ系のジンクス破る!ベラジオオペラ
2024年12月18日 05:30 紙媒体メインの血統コラムニストという仕事柄、いわゆる年末進行となる12月は各種サイヤーランキングのチェックが欠かせない。16日現在の国内総合リーディング首位は既にキャリアハイとなる46億1688万6000円を稼ぎ出したキズナ。2位ロードカナロアとの差は約5億2500万円で、父系3代の戴冠が有力と見られているのだが、まだ“当確”ではない。というのも1着賞金5億円の有馬記念にロードカナロア産駒ベラジオオペラがエントリーしているからである。ちなみにロードカナロア産駒は1着賞金6600万円の中山大障害と同6700万円の阪神Cにも出走予定。大逆転で首位に立つ可能性も残されているというわけだ。
昨年、12月第3週までリーディング首位を守ったロードカナロアは有馬記念のホウオウエミーズが10着に終わり、スターズオンアースとタイトルホルダーで2、3着を占めた同じキングカメハメハ後継ドゥラメンテに逆転を許した。3位エピファネイア以下に大きく水をあけている今年も5年連続のリーディング2位は安泰だが、11月は月間グレード3勝、先週もアルジーヌがターコイズSを制し、一時は絶望的だったキズナとの差を徐々に詰めている。もちろん、万年2位返上にはベラジオオペラの勝利が絶対条件だ。
父系祖父キングカメハメハ産駒は14年トゥザワールドと18年レイデオロが2着、ロードカナロア産駒では19年サートゥルナーリアが2着。キングカメハメハ系未勝利は有馬記念の血統ジンクスの一つだが、これはJRA平地G124競走のうち23競走の優勝馬が出ている父系単位の汎(はん)用性の裏返しとも解釈できる。母の父ハービンジャー、祖母の父サンデーサイレンス、3代母の父ノーザンテーストと、母系に3代連続で有馬記念サイヤーがかけられているベラジオオペラは、トリッキーなグランプリコースの立ち回りもお手の物。キングカメハメハ系の“G1コンプリート”とともに、父の大逆転に望みをつなぐ快走があるかもしれない。 (サラブレッド血統センター)
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