【安田記念】マーズVSアーモンド譲れない“父子制覇”
2020年6月3日 05:30 日本ダービーに続いて今週の安田記念もキーワードは“父子制覇”。昨年の雪辱を期すアーモンドアイは13年の優勝馬ロードカナロア産駒で、今シーズン初戦を迎えるアドマイヤマーズの父は07年の覇者ダイワメジャーである。ちなみに安田記念の父子制覇は過去に延べ3回。92、93年連覇のヤマニンゼファー(父ニホンピロウイナー=85年優勝馬)と10年優勝のショウワモダン(父エアジハード=99年優勝)で、92年の前者はグレード制導入後初の非世代限定G1・2代制覇でもあった。
安田記念は短距離の絶対王者ロードカナロアが勝った最長距離G1。アーモンドアイにとっては父子制覇が可能な恐らく唯一のレースとなるだろう。一方、アドマイヤマーズの父ダイワメジャーは、その父サンデーサイレンスが送り出した最初で最後の安田記念勝ち馬。父系単位の観点からも要衝といえるタイトルだ。
アドマイヤマーズは朝日杯フューチュリティS、NHKマイルC、香港マイルと、3歳終了時点でマイルG1を3勝している。ダイワメジャーの牡駒で初めて複数のG1を制した馬であり、牝馬優位の傾向が強かった父が本腰を入れた後継候補といえる。前記の通り、安田記念はこの父が万能の大種牡馬サンデーサイレンスから一子相伝的に継承したマイル適性の象徴。女傑との2世対決でも譲るわけにはいかない。(サラブレッド血統センター)