“父子2代”のハードルの高さこそスプリンターズSの最も重要な血統的特性

2021年9月29日 05:30

 G1昇格32年目を迎えるスプリンターズSは、まだ父子制覇が達成されていない。歴代優勝馬の産駒の最高着順は06年メイショウボーラー(父タイキシャトル=97年優勝)、昨年のダノンスマッシュ(父ロードカナロア=12、13年連覇)の2着。ちなみに試行回数では群を抜く93、94年連覇のサクラバクシンオー産駒は新潟開催だった02年のショウナンカンプ、09年カノヤザクラの3着が最高着順で、16年には高松宮記念勝ち馬ビッグアーサーが1番人気で12着に沈み、10年のダッシャーゴーゴーは同タイム2着から4着に降着となっている。ある意味で“父子2代”のハードルの高さこそスプリンターズSの最も重要な血統的特性といえるかもしれない。

 その一方、種牡馬として現役時の雪辱を果たした馬は3頭いる。00年優勝ダイタクヤマトの父ダイタクヘリオス(92年4着、90年5着)、07年のアストンマーチャン、14年スノードラゴンの父アドマイヤコジーン(02年2着)、そして09年ローレルゲレイロの父キングヘイロー(99年3着、00年7着)。現役時の惜敗歴はむしろ強調材料ということになる。

 メイケイエールの父ミッキーアイルは15年に0秒2差4着、翌16年には勝ち馬レッドファルクスと同タイム2着に逃げ粘った。データ的には優勝馬より怖い“2着馬”の2代目。要チェックだ。(サラブレッド血統センター)

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