【オークス】鮮度が命!ルージュエヴァイユ 加速度的な血統更新

2022年5月18日 05:30

 桜花賞を制したスターズオンアースはドゥラメンテの第2世代で、2着ウォーターナビレラはシルバーステートの初年度産駒。続く皐月賞はドレフォン産駒ジオグリフ→キタサンブラック産駒イクイノックスの新種牡馬産駒によるワンツーで決着した。以前にも書いた通り、今年のクラシックは加速度的な血統更新の起点となる可能性大で、オークスにも血統面の鮮度という点で注目すべき馬がいる。フローラS5着のルージュエヴァイユ。昨年の英愛チャンピオンサイヤー、フランケルの母の父としての実質的な“初年度産駒”である。

 G1・10勝を含む14戦全勝、“フランケルシュタイン”と称された怪物的名馬フランケルは13年から種牡馬として供用された。ルージュエヴァイユの母ナッシングバットドリームズは翌14年産のフランケル第1世代。この母の母は凱旋門賞など欧州G1・5勝を挙げた名牝デインドリームで、父母合わせてG1・15勝という夢の配合の結晶でもある。デインヒル3×3の強い近親交配が裏目に出たのか、不出走のまま4歳で繁殖入りとなったが、母としての血統的な潜在能力は相当なものだろう。

 種牡馬フランケル初のクラシック勝ち馬は、他でもない5年前の優勝馬ソウルスターリングだった。母の父としても同じく、世界に先駆けた大仕事の舞台が東京2400メートルであって不思議ではない。(サラブレッド血統センター)

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