【柏原】上半期の大一番「日本ダービー」〇◎△3連単2万9810円的中

2023年6月1日 10:00

 ▼木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が的中のプロセスを振り返る。今回は競馬の祭典「日本ダービー」。競馬記者なら誰もが当てたい上半期の大一番で、3連単2万9810円を○◎△で見事に仕留めた大阪・柏原健士記者が登場。◎ソールオリエンスを1着固定にした読者プレゼント馬券は惜しくも外したが、上位本線から伏兵ハーツコンチェルトを△で押さえた、その心とは?

 ダービーと有馬記念は世間の注目度が高く、多くの記者にとっても、この2鞍は特別。当週のトレセン記者室はピンと張り詰めた独特の空気に包まれ、週末に向けて緊張感が高まっていく。絶対に当てる――。そんな思いを込め、今年もダービーの印を打った。

 ソールオリエンスへの◎に迷いはなかった。昨年11月13日に東京芝1800メートルで新馬勝ち。首差の辛勝とはいえ競り負けなかったあたりが勝負強く、2着と3着は5馬身差がついた。ドバイターフで2年続けて馬券に絡んだヴァンドギャルドの半弟で、1歳上の初年度産駒からイクイノックスという大物が出たキタサンブラックの子。これはクラシック路線に乗ってくるかも、という予感がした。

 年明け初戦の京成杯は2馬身半差の快勝。そこで◎を打ちながら続く皐月賞で▲と評価を下げたのは、いかにも競馬がしづらそうな最内枠に入ったからだ。連続開催最終日の中山で、しかも前日から重馬場。その状況でレースを重ねれば芝は内側のコンディションがどんどん悪化していく。スタート後、いったん下げて勝負どころで外へ。距離ロスのある競馬にもかかわらず先に抜け出したタスティエーラを力ずくで捉え、1馬身1/4差V。「参りました」と言うしかなかった。

 対抗は皐月賞2着タスティエーラと青葉賞Vスキルヴィングの2択。ここは迷ったがレースぶり、間隔、過去の青葉賞組の成績を踏まえ、タスティエーラを選択した。振り返れば皐月賞もソールオリエンスに桁違いの脚を使われただけで完全に勝ちパターン。堀厩舎の先輩で古馬になって国内外のG1を2勝したサトノクラウンの子らしく、経験を積み、一戦ごとの伸びしろが大きいように感じた。

 そして今回、勝ち組(静岡県の滝本健一さん、馬券プレ失敗すみません!)に入れたのは6番人気3着ハーツコンチェルトに△が届いたから。青葉賞当日(2着)に馬が凄く良く見え、あの時点では正直ここがピーク?と思った。それがダービーウイークの追い切りが文句なし。同舞台を走って馬がしぼむどころか、さらなる上積みを感じた。あと、この馬に関してはもう1点。デビューから一貫して手綱を取ってきた松山との絆の深さに懸けた。

 競馬サークルはダービーに始まり、ダービーに終わる――。トレセンの皆さんはそこを目指し、馬づくりに励む。今週末、2歳戦がスタート。来年のダービー馬を探すのが楽しみだ。 (柏原 健士)

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