【鈴木智】先見の明あった!3連単6万円超

2023年11月9日 10:00

 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が的中のプロセスを振り返る。今週はベテラン鈴木智憲記者。東京土曜メイン「京王杯2歳S」を◎コラソンビートでズバリ。3連単6万超えの高配当で、ひと足早いビッグボーナスをゲットした。

 本紙火曜付で注目2歳馬を紹介する「Road to 2024」。手前味噌になるが、先週の担当はこの私で、コラソンビートを取り上げた。取材する馬のチョイスは現場の裁量だから、まず“先見の明”があったと自慢しておく。

 もちろん◎を打ったのは取材の感触が抜群だったから。特に加藤士師は2連勝の手綱を取った戸崎が「競馬を丁寧に教え込んでくれた」と絶賛していた。ダリア賞は大外枠で壁をつくれず行きたがったが、戸崎がうまくなだめて直線へ。残り100メートルであっさり抜け出した。逃げ切った未勝利戦から、中5週でのモデルチェンジ。学習能力が高くなければできない芸当だ。

 その戸崎は米BC遠征で乗れなかったが、替わった横山武は初戦(3着)で騎乗済み。関東リーディング2位から1位へ。他陣営がうらやむような豪華乗り替わりで、割り引く要素は何もない。期待に応え、自己最速3F33秒2で差し切りV。2歳コースレコードのおまけもついた。

 土曜付のコラムにも書いたが、コラソンのデビュー戦は“伝説の新馬戦”となるかも。勝ち馬ボンドガールはサウジアラビアRCで牡馬相手に2着健闘。2着チェルヴィニアはアルテミスSを楽勝。そして3着コラソンが京王杯2歳S制覇。世代女王を決する1カ月後の阪神JFでの激突が今から楽しみだ。

 コラソンは1番人気ながら3連単は6万超え。人気薄のヒモをしっかり拾えたのも“勝因”だった。2着ロジリオンは前走、重馬場の同舞台で味のある勝ちっぷり。夏の新潟で見せた切れ味から良馬場でさらに持ち味が生きるとの見立て通りメンバー最速の3F33秒0の末脚で勝ち馬に迫った。3着オーキッドロマンスはカンナSを勝っての臨戦。このカンナSの2着マスクオールウィンが実は“伝説の新馬戦”の4着馬。これを物差しにすれば9番人気はおいしいオッズだった。

 それにしてもスワーヴリチャード産駒は走る。コラソンが産駒重賞初Vを達成した翌日にはアーバンシックが百日草特別V。土日で3勝を積み上げ、21勝で2歳リーディングサイヤー2位まで浮上した。新種牡馬の中では抜けた好成績。2歳戦の馬券攻略に欠かせない存在となった。 (鈴木 智憲)

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