クラウンプライド&リメイク注目!韓国で“大暴れ”の「母父キンカメ」

2024年9月11日 05:30

 今年からブリーダーズカップ・チャレンジシリーズの対象競走に指定された8日の韓国国際競走、コリアスプリントとコリアカップは、どちらも日本調教馬が悠々と連覇を達成した。
 コリアスプリントのリメイクは、日本調教馬として初めてUAEダービーに優勝し、米3冠を皆勤したラニの初年度産駒。ダート部門における海外進出の先駆者ともいえる父同様、精力的に海外遠征を続けており、今年はサウジアラビアのリヤドダートスプリントを快勝。3着に敗れた前年の雪辱を果たしている。次走はJBCスプリントで前年の雪辱を狙うのか、あるいは満を持して“本家”のBCスプリントに挑むのか。いずれにしても集大成を見せる大一番となる。

 クラウンプライドはコリアカップをワンサイドで逃げ切って完全復活を遂げた。5馬身差の2着は昨年末のチャンピオンズC、東京大賞典連続2着などG1実績豊富なウィルソンテソーロで、4着ライトウォーリアは今年の川崎記念優勝馬。上位4頭の年度末確定値によって算出されるレースレーティングは恐らくG2水準をクリアすると思われる。かつてのジャパンCにおける外国招待馬のように、日本調教馬がコリアカップのグレードアップを一手に引き受けた形だ。こちらもBCダートマイルの出走権を獲得。父リーチザクラウンの母系に凝縮されたアメリカ主流血統の真価を発揮するチャンスを得た。

 「母の父キングカメハメハ」という共通項でもくくることができるリメイクとクラウンプライドは、それぞれの父にとって一子相伝的な大物でもある。貴重なサイヤーラインの後継者という観点からもこの秋の戦いに注目したい。 (サラブレッド血統センター)

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