【桜花賞】ククナ呼ぶ春の嵐 51年母クモワカ2着→子ワカクモV再現だ

2021年4月7日 05:30

 大波乱となった大阪杯では穴血統としてのディープインパクトの威力を再認識させられた。4番人気で圧勝した直子レイパパレはもちろん、驚かされたのは最後の最後で2強に競り勝った2着モズベッロ。ディープインパクト後継の長男ともいえるディープブリランテ産駒である。高松宮記念のリアルインパクト産駒ラウダシオンは不発に終わったが、この春のG1は「ディープインパクトの孫世代」が血統面のポイントとみておきたい。

 本稿の段階で4分の2の抽選待ちのククナは「母の父ディープインパクト」のキングカメハメハ産駒。クイーンCでわずかに及ばなかったアールドヴィーヴルとは同配合で、“3冠馬配合”で注目のアカイトリノムスメの逆パターンとなる。母のクルミナルは7番人気だった15年の桜花賞で2着に追い込み、3着の8番人気コンテッサトゥーレともども、桜花賞の穴メーカーとしてのディープインパクトを強烈に印象づけた。ちなみに同年の優勝馬レッツゴードンキの父がキングカメハメハ。母として雪辱を果たすべく、仇敵(きゅうてき)の父と手を組んだ形となる。

 母としての桜花賞2着馬は、51年のクモワカがいわゆる伝貧事件を乗り越えて66年の優勝馬ワカクモを産んだ例が語り草。出走がかなえば、史上初の「母子2代」に挑むアカイトリノムスメには怖い存在になるだろう。

特集

この記者のコラム

他の記者のコラム