【仙波】5番人気に◎ 一見不利な外枠ワンツー仕留めた裏側公開

2021年6月17日 05:30

 木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週は重賞が2鞍行われたが、仙波広雄記者がサマースプリントシリーズ第1戦「函館スプリントS」で3連単1万5280円を◎○☆の本線でスマッシュヒット。当初は「ビアンフェ◎の予定ではなかった」と言う。5番人気の逃げ馬を◎に指名した理由をここで紹介。

 オリンピックシフトで札幌開催の函館スプリントS。函館と札幌はいずれも小回り平たんコースだが、札幌の方がコーナーが大回り。開幕週で好コンディションの馬場が確実。札幌ではコースロスのない内を回る馬が函館以上に優位だ。どの馬が“Vロード”となるラチ沿いを通るのか。まずは道中で内を通る確率が高い内枠から検討。(1)アスタールビー、(7)ミッキーブリランテがレースしやすそうに見えた。

 1番人気が想定される実力馬カレンモエが大外(16)番。これは厳しい、しめしめ…と思ったところで手が止まる。逃げてこそのビアンフェが(14)番と外寄り。この枠も楽ではないが、ビアンフェは1歩目がそう速くなく、加速度で先頭を奪うタイプ。その加速に抵抗できそうなアスタールビーは最内と枠が遠いからダッシュ時のライバルにはならない。アルピニズムは(15)番とビアンフェより外なので、よほどスタートを決めないと先頭に立つまでは至らず、好位で折り合いそう。枠の“並び”を精査すると、ビアンフェが楽に先頭のシーンが想定できた。これが中枠あたりにアスタールビーやアルピニズムがいるとビアンフェが余計に脚を使わされてガラリ展開は違うが、ビアンフェにとって悪くない、いや最高の並びかもしれない…と思い至った。前走オーシャンS(3着)ではコントラチェックとカレンモエに先着を許したが、開幕週の札幌で楽にラチ沿い“Vロード”を通れるなら話は違う。ビアンフェが楽に先頭なら、大外のカレンモエも楽に好位。それでも札幌開幕週なら逃げ馬優位の見立て。◎候補だったアスタールビーを▲、ミッキーブリランテを☆にして、◎ビアンフェ、○カレンモエに方針転換。オーシャンS1着のコントラチェックは今回、先行にこだわらないコメントが出ていた(中間の新聞チェックがいかに有効か!)し、押し込められそうな枠の並びで評価を下げた。

 ビアンフェ先頭、2番手アスタールビー、3番手カレンモエ。展開はほぼ想定通り。直線入り口で最短距離を通るビアンフェが後続とのリードを広げる。この差が功を奏してカレンモエの急追を首差しのいだ。3着ミッキーブリランテは枠の並びが違えば1着まであっただろう。内有利と内枠有利は微妙に違う。並びを意識することで、一見不利な外枠ワンツーを仕留めることができた。 (仙波 広雄)

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