【鈴木正】馬場に特徴見られる開催の鉄則公開!

2021年7月22日 10:00

 木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週、絶好調だったのは小倉で行われた中京記念の3連単2万5030円と、日曜小倉9Rで3連単5万8660円を的中した鈴木正記者。当欄の常連が中京記念で予想のヒントとしたのは、馬場に特徴が見られる開催ではベテランを頼りにすべきという鉄則だった。

 五輪シフトのため、いったん開催が終わった小倉競馬(8月14日から4回開催がスタート)。とにかく馬場に特徴のある開催だった。芝もダートも時計が速くレコード連発。普段とは明らかに異なる馬場で頼りになるのは、臨機応変に立ち回れる経験豊富なベテラン騎手だ。11日までの2週の勝利数は(1)福永10勝(連対率・607!)、(2)川田6勝(同・500)、(3)松山5勝。この3人の騎乗馬の質は確かにいいが、直線での伸びる場所、ベストの追いだしのタイミングを誰よりも早くつかむ嗅覚があるからこその好成績と感じていた。

 よって中京記念も誰もが認める名手から買おうと決めていた。横山典(クラヴェル)は名騎手だが小倉参戦は12年ぶり。ここは福永か、川田か。買いたいのは川田アンドラステだった。

 新馬戦(京都芝1600メートル)に強烈なインパクトのあった馬だ。逃げて主導権を握り、直線でも全くバテなかった。2、3着馬も伸びているのだが、こちらはラスト3Fを12秒1│11秒9│11秒6でまとめた。ラップは基本、最後は落ちるもの。11秒9│11秒6と速くなっていくパターンはなかなかない。それをデビュー戦で決められるのだから非凡だと感じた。

 そして、この新馬戦は実は内回り。「直線は短い方がいい」「平たんがベスト」と馬の特徴をインプットした。実はぴたりと合致するのは小倉。デビュー3戦目で小倉を使ったが、この時は明らかに展開が向かなかった。今回の小倉参戦はひそかに狙っていた。

 休み明けの前走を使って川田へのスイッチ。勝負気配が漂った。レースぶりもお見事。道中は4番手にいたが4コーナーで2番手のインへ。内がパカッと空き、スムーズに先頭へ。あとはしっかりと伸び切るだけだった。簡単に勝ったように見せるのは川田の技術が素晴らしいから。スムーズに空く場所へと馬を誘導した。

 2着は大外から脚を伸ばしたカテドラル。3着はメンバー中、最速の決め手で追い込んだクラヴェル。おお、福永、横山典の2人が2、3着で名手が上位を占めた。レース前の方針は、やはり間違っていなかった。 (鈴木 正)

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