サウジCの裏で激闘制した香港の絶対王者

2024年2月29日 05:00

 サウジC開催で大いに盛り上がった先週末の世界の競馬だが、トップホースによる白熱した攻防が展開され、サウジアラビアに負けない盛り上がりを見せたのが、香港競馬だった。

 25日にシャティンで行われた、香港古馬3冠第2戦のG1香港ゴールドC。2季連続で香港最優秀中距離馬に選ばれているロマンチックウォリアー(セン6)と、香港古馬3冠初戦のG1スチュワーズCを制しての参戦だった昨季の香港4歳2冠馬ヴォイッジバブル(セン5)の2頭が、直線残り300メートルから馬体を併せての一騎打ちを展開。結果は、ロマンチックウォリアーがヴォイッジバブルに首差先着。新旧交代を阻止し、この路線の絶対王者としての貫禄を示した。同馬の次なる目標は、自身の3連覇が懸かる4月のG1クイーンエリザベス2世Cとなるが、その後について同馬を管理するシャム師は、6月に東京で行われるG1安田記念参戦を示唆。

 2000メートル路線でG1を6度制している同馬だが、4歳時には香港4歳3冠初戦の香港クラシックマイルを制しており、実は1600メートルも守備範囲にある馬だ。同馬の来日が実現することを、切に願っている。 (競馬評論家)

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