【鈴木悠】難易度上がった有馬記念 人馬の“適性”見抜き単勝的中

2024年12月26日 10:00

 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が的中へのプロセスを振り返る。今週は東京本社・鈴木悠貴が登場。有馬記念の本命レガレイラが勝利し、単勝1万円分(10万9000円)の馬券プレゼントを成功させた。ドウデュースの出走取り消しで一気に難解となったグランプリ。的中のヒントはどこにあったのか。

 ◎レガレイラは昨年のホープフルSがベストパフォーマンス。急坂を上がって脚が鈍る他馬をよそ目に鮮やかな伸び。スピードとパワーを兼備する同馬にとって中山はベストな舞台だったと言える。

 そのホープフルSで子供扱いしたシンエンペラー(2着)がジャパンCでドウデュースと差のない2着に好走したことを考えれば、強敵がそろったここでもチャンスはあると踏んでいた。皐月賞(6着)は位置取りが悪く、ダービー(5着)は前残り。ローズS(5着)は休み明け、エリザベス女王杯(5着)は直線不利と敗因明確な近4走で一気に人気を落とした今回が狙い目だと思っていた。

 鞍上も大きな買い要素だった。大一番での乗り替わりが不安視されていたが、実は戸崎の「G1での牝馬のテン乗り(初騎乗)」は13年阪神JFをレッドリヴェールで、15年ヴィクトリアマイルをストレイトガールで、23年ヴィクトリアマイルをソングラインで制すなど好走例多数。【3・4・0・10】の連対率4割超え、単勝回収率200%超えと優秀な成績を残していた。結果的に、リズム重視の戸崎にレガレイラは相性ばっちり。折り合いを欠くことなくスムーズに競馬を進めることができていた。

 また、戸崎は中山芝2500メートルのスペシャリスト。JRAに移籍した13年3月以降、名手ルメール(9勝)を上回る騎手最多11勝を挙げていた。あらゆる面で条件が好転していたレガレイラ。64年ぶり3歳牝馬Vは必然だった。(鈴木 悠貴)

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