【田村】キャリアの浅い3歳戦の攻略法はこれだ!
2025年1月16日 10:00 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中へのプロセスを振り返る。今回は24年下半期の東西記者ダービーを制した田村達人の登場だ。牝馬クラシック戦線につながる中山の重賞「フェアリーS」は2番人気エリカエクスプレスを本命に指名。4、9番人気の2、3着馬にもしっかり印を回し、3連単10万5960円を的中。快速娘が兼ね備える操縦性に着目して見事、高配当をゲットした。
常に言っているがキャリアの浅い3歳戦は一発の魅力より、操縦性や折り合い面などを重視した本命選びに徹している。能力があっても、気難しい馬だと、それを全く引き出せずに惨敗するケースをよく見る。今回、自信を持って◎を打てたのが2番人気エリカエクスプレスだった。
キャリア1戦での重賞挑戦だったが、担当の植山助手が「普段からおとなしく、扱いやすい子」と特徴を伝えるように、新馬戦の走りが優秀だった。内枠から押し出されるような形でハナに立ったが道中、後続のプレッシャーにも全く動じず、折り合いがついた。そこそこ速いペースの中で、直線は後続を2馬身1/2ちぎって完勝。結果は逃げ切りでも器用さが感じられたレース内容で、同助手も「ガンガン行くタイプではないので控える競馬になっても対応できる」とセンスを評価。楽にマークした勝ち時計1分34秒7は同日の3勝クラス(1分34秒3)と0秒4差だから値打ちがある。時計面から重賞でも十分に足りると思った。
フェアリーSは五分のスタートを決め、道中3番手から。序盤は少し行きたがる面があったものの、鞍上が手綱を抑えると、すぐに我慢が利いた。完璧なポジション取りで、前半600メートルが34秒1、1000メートルが57秒3。あそこまでペースが流れたのは想定外だったが、それでも余力十分に直線に入ると、馬場の真ん中に進路を取り、馬なりで先頭へ。力強く急坂を駆け上がり、終わってみれば3馬身差の独走。勝ち時計1分32秒8とレースレコードで重賞初制覇を飾った。能力は高いと思っていたが正直、想像以上のパフォーマンス。鞍上の指示に従順で、すでに競走馬として完成されているように感じる。春の大舞台を意識できる内容だった。
2着ティラトーレ(4番人気)、3着エストゥペンダ(9番人気)にもキッチリ印を回し、3連単10万5960円をヒット。ようやく今年のスタートを切れた気がする。この調子で的中本数を増やしていきたい。 (田村 達人)