【田村】2歳馬選びの極意 キャリアの浅さゆえの馬選び&展開読みで68万円弾
2024年10月3日 10:00 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中へのプロセスを振り返る。今週は大阪本社の田村達人が登場。日曜中山9Rサフラン賞で3連単◎△△68万1030円の“場外ホームラン”をかっ飛ばした。9頭立てで1番人気の単勝オッズが1・2倍。平穏ムードが漂ったレースで、まさかの波乱決着を見抜いた理由とは?
久々の特大ホームラン。日曜中山9Rサフラン賞で本命を打ったクリノメイは記者がこの夏の北海道出張中に、札幌でデビューした。レースの2週前、1週前追い切りで騎乗した荻野琢と亀田の感触が良く、陣営は「先々もっと良くなるが、これは走る」と確かな手応え。その新馬戦は好位から安定感のあるレース運び。直線は余力十分に抜け出し、先頭でゴール。幸先のいいスタートを切った。
正直、パドックを見て良くなるのは一度使ってからの印象を持ったので、2戦目は新馬戦以上のパフォーマンスができると自信があった。キャリアの浅い2歳馬は幼さがあって当然だが、素直な性格でレースぶりも優秀。欠点の少なさが最大の強みだ。サフラン賞の出走馬9頭のうち4頭が前走で逃げ切りV。どの馬が展開をつくっても先行、差し。その時の流れに対応できそうな自在性を評価した。
レースは道中5番手から。内ラチで折り合いがついた。4角手前で進路を外に切り替え、直線はぐんぐん加速。ゴール前でキッチリ逃げ馬を捉え、デビュー2連勝を飾った。単より複を重視した印だったが単勝18・4倍は今思えば、かなりおいしい。
新潟未勝利をレコードで勝った断然1番人気エンブロイダリーは現状、気難しさが残るのが事実。ポテンシャルの高さは一番でも展開ひとつで惨敗のシーンが想像できて、絶対的な信頼を寄せることはできなかった。実際、今回は出負け気味のスタート。最後方から上がり3F最速の脚で追い込んだが5着と掲示板確保まで。伸び伸び走れる東京などで狙いたいと思っている。
2着に激走したブービー人気のミラーダカリエンテは、逃げ切った未勝利勝ちの内容が良かった。今回もすんなりなら…と思ったが意外と他馬がけん制し合い、自分の形に持ち込むことができたのが好走の要因。今開催の中山芝は前が残るシーンが多かったので、完全に展開で印を打った。
単勝1・2倍、断然1番人気の馬券圏外で配当が跳ね上がった。3着キョウエイボニータまでキッチリ印を回して、3連単◎△△で68万1030円をズバリ的中。2歳戦は力より欠点の少ない馬選びが重要になる。 (田村 達人)